アイツのつくりかた

絵と手描き文字で「伝わる」デザインaitsu factoryのブログです

林先生おめでとうございます!徳島剣山系持続可能な「集落再生」モデルのイラスト描かせていただきました。

 

みなさまこんにちは。

 

絵と手書き文字で『伝わる』デザイン

 

aitsu factoryのみかりんです。

 

 

 

先日、素晴らしい先生の祝賀会に参加してまいりました。

 

 

 

 

その名は林 博章先生

(親戚ではないよっ。偶然です。)

 

 

 

『忌部』という氏族の研究、そして徳島剣山系の集落で脈々と受け継がれてきた持続可能な農業文化について研究している先生です。

 

 

その林先生が、

 

 

ハワイ大学の博士号をとられた!/

 

 

ということで!その授与式に参加して参りました。

左の方が林博章先生。右の方はIOUF理事ハワイ大学名誉教授の吉川先生!

 

 

 

私がなぜ、この祝賀会に参加しているかというと

 

実は私はこの『忌部』にご縁があるのです!

 

 

 

私の出身地は、香川県善通寺市なのですが、

 

私の生まれた土地の氏神さまが

大麻神社(おおさじんじゃ)』という神社です。

 

この神社が私は小さい時から大好きで!

 

お祭り、初詣などはもちろん

近所なので、遊び場にもなっていました。

 

 

実はこの神社は

『忌部』が開いた神社なのです!

 

 

 

忌部・・・聞きなれないと思うのですが、

『忌部』とは、古代日本でマツリゴトに携わってきた氏族で

勾玉を作ったり、鏡を作ったりと、祭事の道具作りなどもしていたそうです。

そこから穀物、植物などを育てること・ものづくりにも長けておりました。

 

 

さらに!おせっかいな忌部さん(敬愛をこめて!)

養蚕や麻の栽培の技術を日本全国に伝えにいっていたのです。

なので、日本全国に、忌部の神様を祀った神社があるのですよ♪

 



 

その一環で、私の出身地の善通寺市にも忌部さんが徳島からやってきて

(忌部の中でも『阿波忌部』は、阿波の国を拓いた氏族)

麻の作り方を伝えてくれたので

その場所は「大麻町(おおさちょう)」という名前です。

(鳴門市にも「大麻町(おおあさちょう)」という場所があり、そこも同様に麻を育てていたことが由来のよう。今大麻町のお仕事をさせてもらっているのもご縁ですね!)

 

 

 

なので、私は忌部さんが拓いた土地で産まれ育ってきたのです!

 

この事実!をしれたのも

忌部文化研究所の林田さんと、林先生のお陰なのです。

これを知らないまま、人生を終えなくて本当によかった

 

 

 

自分が忌部さんに関係ある!ということが分かってから、興味を持った忌部さんが遺してくれた文化。

 

 

その文化は、まさに今世の中が試行錯誤している

私たちが『持続可能な未来』を創る中でのヒント満載の、

無駄なものが何もない。完全循環型の生活モデル。

 

 

その軸にあるのが、

世界農業遺産にも認定された

『傾斜地農耕システム』

こちらは猿飼集落の傾斜地!2019年にお伺いしました。



 

カヤという植物を、冬の間に発酵させて、植物性の肥料として使うことで、

むちゃくちゃ斜めってる傾斜地でも、段々畑にせずとも、作物の生育が可能となった

昔の方の知恵がつまりまくった農耕システムです。

 

 

その農耕システムを駆使した農業をはじめ、

林先生は

忌部の歴史、文化をご自身の足で調べ尽くされ、文献に残されました。

 

 

この文献がハワイ大学に認められて、この度博士号を取られることになったのでした!

 

 

 

この先生の文献は

先生の約30年に渡る研究がギュッと詰まったすごいものになっています。

 

 

 

 

『これを一枚の絵にしてほしい』

 

 

 

 

と昨年の秋に、林先生からご依頼を受けました。

 

 

そして足掛け1年弱!?かけまして

こちらのイラストを描かせていただきました。

 

祝賀会にご参加された皆様に、忌部のパンフレットと共に配られました!

 

 

 

私にも縁のある、忌部さんの残してくれた持続可能な循環システムを

 

みなさんにお伝えするお手伝いが微力ながらできたことに、私も非常に嬉しく思っています!

 

 

 

このイラストを描くために、

林先生に、「家賀」という集落に連れて行ってもらいました。

これは家賀集落を隣の山からみた様子。

 

今ここでは、栃谷さんという女性が、傾斜地農業システムに即した藍の栽培を行っていて

訪れた時は冬だったので藍の栽培は終わり、コエグロ作りをしている時でした

 

商品化も行っていたり、

 

 

 

 

家賀集落を案内することで、グリーンツーリズムの役割も担っています。

 

 

忌部さんの残してくれた農業文化遺産を次の世代に受け継ぐ準備をしている未来ある場所です。

 

 

 

家賀を回らせてもらって、

 

私が一番気に入ったのは、『お堂』。

 

お堂は、壁がないけど屋根がある建造物。

 

 

 

 

旅の方をおもてなししたり

地域の方が神事を行ったりする場所だったようです。

 

 

忌部の遺してくれた文化は、自然=神への感謝がいつもそばにありました

 

 

 

この壁がない感じがたまらなくよいな!と。

 

 

 

 

ここであったかい日にみんなでお茶会なんてできたら最高だろうなぁと。

そして、きっとこの場は、そのように使われていたんじゃないかなぁ。

 

 

 

今の時代に、このお堂文化の精神を残したいな。と、

外から来た方を分け隔てることなく迎え入れることができて、地域の人と交流する場。

 

今らしい形に変えて、残したい場であります。

 



 

林先生、改めておめでとうございました。

 

私が知り合ったのは、ここ数年のお話なので、先生の研究がすでに多くの方に認められている時だったのですが

 

ここまで来るのには紆余曲折があったそうで・・・

 

はじめ、先生の研究、は学会には全く受け入れてもらえなかったそうです。

 

でも、こうやって「世界が認めてくれた」ということは

 

この忌部さんが体で著した「和」の精神と、持続可能な農耕文化は、「世界レベル」ということなのだなと私は確信しました!

 

 

徳島の皆様には、このことにぜひ誇りを持ってほしいです!

 

そして、忌部さんの遺してくれた素晴らしい文化と精神性を、もっと皆様に知ってほしいなと思います。

 

 

そして、

 

この研究をずっとしてくださった林先生、ほんとうにありがとうございます!

 

愚直に続けることの大切さ、とことん追求することの大切さを、先生から学びました。

 

 

私も先生を見習って、物事を深く研究して、必ず後世に伝えられるものを創ります!

 



忌部文化のことに興味を持たれた方は

ぜひ、忌部文化研究所のHPをご覧になってくださいね!

このHPの中だけでも、忌部さんのこと、傾斜地農耕システムのこと、詳しく書いてくれています。

 

www.awainbe.jp

 

インスタグラムもあるよ!

文章読むのが苦手な方は、こちらの写真だけでも感じるものがいっぱいあると思いますよ!

 

忌部文化研究所のインスタグラムはこちらから

 

林先生が博士号を取られたことが、朝日新聞デジタルの記事になっております↓

 

www.asahi.com

 

 

 

最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

もう今年も押し迫ってきましたね!

 

今年最後のブログになると思いますので、良いお年を!!